労災保険
2016/09/01
トラブル防止!?建築・建設業界の階層構造と責任の所在とは
私が先日体験したことですが、あるプラントの工事で職人が働くことになり、一次請け会社より書類の審査に合格後、入場日が確定し準備を進めていました。職人は他県から要請していたので、前日に宿舎に入る予定だったのですが、一次請け会社より入場日の朝に突然入場ができない旨を告げられました。理由は元請け会社より言われたから仕方がないというのみで詳細は分かりませんでした。
職人は現場のために道具や交通費等の先行出費を行っており、以前の職場を退職して準備していただけに激怒し訴えるという事態になりました。
私は今回の事態の原因を突き止めるために、一次請け会社の担当者(代表は連絡に応答せず元請けに責任転嫁しているため)と会い事情を確認したところ、元請けと一次請けの関係性が薄く(代表同士だけでなく担当者間すら面識がない)、現場の必要人員等の情報がうまく共有されていないという初歩的なミスの積み重ねであることがわかりました。
この業界は他と比べても階層構造が確立しており、下が上に交渉や飛び越えることは御法度が常識となっており、二重の確認やチエックも難しいことは理解しています。しかし、一度問題が発生した時に責任や損害を被るのは末端の職人や零細企業であることは、他の事例を見ても事実です。階層が増えるごとに情報の伝達が遅れ、正確さも提言する可能性を増します。このような事例は業界では日常的で、一つ一つ問い詰めていたら話が進まないだけでなく信用の問題になるという方もいますが、私は情報伝達の効率化を促進し責任の所在を明確化することは、業界の競争力強化や情報の可視化による時代の流れ、一人一人の職人や会社を守り成長していくという面でも大切だと考えています。
皆さんも意見や体験談がありましたら教示ください。
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Bon declic株式会社
代表取締役 岡 竜也
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