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2017/07/17
建設・建築業界は大盛況!東京オリンピック開催特需
東京オリンピックの開催が決定してから、会場を中心に周囲の商業・宿泊施設、居住用のマンション等の建設需要が高まっていますが、現状は会場の工事予算・度重なるデザインの変更・建設人材の不足・震災対策・政権の不安定等の影響で進捗が遅れています。
開催まで残り3年程となっていますが、人材不足や予算の高騰の問題は解決できておらず、特に会場内のアメニティを充実させるための電気設備や最新の資材の導入により、特殊な技能や知識を持った職人の需要も高まっています。
最も深刻といわれる問題が予算(工事予算7000億円が3兆円にまで膨らんでいる)となっており、膨らみ続ける莫大な費用を賄えるのか、ということです。予算が膨らんだ原因は行政を監察するオンブズマンという機能しなかったことが挙げられており、東京は他の自治体と比べても財政は潤沢で、都民が政治関与に消極的であることが要因にもなっていると思います。
オリンピック会場は、世界に向けて日本の技術や文化をアピールする機会でもあるので、華々しく行うことは当然ですが、開催時だけ使用するものではなく、後も娯楽施設として活用できる内容や設計を求められます。そしてメンテナンスや維持費用については最初の建設費用の数倍もかかることになるため、後の使途まで含めての検討が必要です。
オリンピックに向けて職人需要が高まっている分野が、特に設備・足場・土木の人材需要であると感じます。
需要の移り変わりと共に東京へ出稼ぎへ来る職人もおり、地方でも職人不足という状況が発生しています。職人や業者にとっては、単価が高い・自分のスキルを生かせる・長期安定・通いやすい現場の仕事を求めます。
今後は日本全国でインフラの修繕や改修の需要が高まっていくため、地方に拠点を置き、オリンピック等の特需の場合はスポットで出稼ぎというスタイルがバランスも良いかもしれません。人の移動やトレンドの変化も早くなってきているので、それを都度追い求めるスタイルより、安定した基盤を確保した上での動きが当然良いと思います。
オリンピックの後も、2025年の大阪万博もあるので関連工事も増えていきます。
※オンブズマン:行政機関を外部から監視し、行政機関による国民の権利・利益の侵害に対する調査及び救済の勧告を図る公職。行政機関を監視する公的オンブズマンを指す。
公的オンブズマンの他に、私人、または、私的団体によって設置(設定)をされ、法的な根拠を持たない団体の私的オンブズマンも存在する。