労災保険
2017/09/01
労働時間・残業時間で見る建設・建築業界と他業界との比較
前回は産業別の就業人口でしたが、今回は労働時間について比較したいと思います。
下図は労働時間についての資料です。
(参考:厚生労働省 労働統計)
労働時間は平均となり、前回紹介した製造業や情報通信業に比べると、半分程の就労人口の建設業は平均・残業者率共に高い数字となっています。同程度の人口のサービス業と比べると高さが際立つのがわかります。
(平均は母体の数が増えるほど、平均に収束していきます)
建設業界は運輸・郵便業(170.9時間・ 24%)に次いで農業・林業(15.3%)に並ぶ、ワースト2位となっています。平均労働時間数で見ると、ワースト1位です。
単に労働時間が短いからホワイトである、長いからブラックであるという話ではありません。そして良し悪しの問題でもありません。私の知り合いにテレビ報道業界で働く人もいますが、あの業界も表の数字には出にくいですが労働時間だけで見るとワースト上位に入ります。しかし働いている人達は希望して働き、満足度も高い方が多いのも事実です。
少し前に広告代理店の電通で、長時間労働が問題になりましたが、新卒や中途採用の希望者はあまり減っていないそうです。
人は将来の成長の可能性や、周囲の評判や評価、給与等を基準に働くことが多く、労働時間を目安に選択することは少ないのかもしれません。労働時間を気にしない、他の価値観を求めて得ることができれば、人材の定着や業界の活性化にも繋がると思います。