労災保険

2018/02/04

建設・建築業界の2018年業界予測!業界を超えた「連携」がカギ

建設・建築業界の2018年業界予測!業界を超えた「連携」がカギ

今回は、10年前のリーマンショック以来、どん底からの回復を続ける建設建築業界がどんな節目で回復してきたのか、そしてこれからどんな成長をしていくのか考えてみたいと思います。 東日本大震災とオリンピックの開催決定
2011年の3月11日」と2013年「9月8日」が何の日だか分かりますか?
2011年3月11日は東日本大震災という衝撃的な災害の発生日。そして、2013年9月8日は2020年の東京五輪の開催地が東京に決まった日です。
大震災の復興のため、2020年度までの10年間を「復興期間」と定め、政府は総額で32兆円規模の予算を確保し、2015年度までの前半5年間で25兆円強が費やされたことで、建設投資を加速させています。
そして東京五輪の開催決定により、復興の姿を世界に発信する「復興五輪」としてのイメージで、国家全体が本格的に動き出しました。メインスタジアムとなる新国立競技場をめぐっては様々な問題がありましたが、完成を目指して建設工事が進められており、こうした「復興需要」と「五輪特需」に支えられ、業界は活況に沸いています。
特需終了後の準備
以前にもお伝えしましたが、「新しい事業分野への進出と市場の創出」を目的に大手ハウスメーカーと中堅ゼネコンによる提携や買収が相次ぎ、その要因として人口減少に伴う危機感がありました。東京五輪の後は建設需要が冷え込むとの予測から、事業を多角化し収益基盤を強化したい狙いもありますが、総額9兆円のリニア中央新幹線の建設工事をめぐり、大手ゼネコン4社による入札談合の疑い等もあり、大手ゼネコンでも危機感をあらわにしています。
業界を超えた「連携」がカギ
市場規模の縮小と、業界ごとのシェア争いが激化する中、潰し合うような「競争」ではなく業界の垣根を超えた「連携」により長期的に有利になることは変わらないと思います。
また、人手不足対策により、技能労働者の賃金は上がり、建設資材のコスト上昇と重なって、最終的に建築価格の高止まりにつながっている面もあり、今年の10月には消費税率10%への引き上げも予定されていますが、物価安定目標2%の達成も当面は難しくなるため、日本銀行は引き続き大幅な金融緩和を継続し、住宅ローン金利は低水準を維持するので、工事件数の増加は継続していくと思います。

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