労災保険
2017/01/04
元請と下請の関係性に変化!?生産性向上を目指す取組み
皆さんこんにちは!
今回は、大手ゼネコンが中堅や下請け会社と連携を図り、生産性の向上目指す取り組みについて取り上げてみたいと思います。
―
竹中工務店は協力会社と一体となり、建物の生産性向上に取り組んでいる。その一つが構造物の主要要素である鉄骨や内装の起点となる鋼製建具(スチールドア、SD)などで、図面に関する基本的な取り組み指針の作成。協力会社が施工しやすいスケジュール管理や工法をまとめ、工期の遅れや手間の発生、コストアップとなる「手戻り」を防ごうとしている。竹中工務店と協力会社がタッグを組み、成果を上げたい考えだ。
―
従来ですと、元請(大手ゼネコン等)が作成した図面や指針を基(工期や方針・工法・予算等)に施工を行っていました。
そこには、施工会社・下請け会社の人員や工期・材料調達・技術力を細部まで考慮できた内容ではありませんでしたが、今回の取り組みにより設計・施工の連携が強化されることで、
・意思疎通の円滑化・連携力の強化により価格や工期の交渉や調整がしやすくなる
・生産性の向上による人員不足の解消
・工期の短縮による周囲環境への配慮、工事費用の縮小化
・施主の要望を現場にまで的確に共有する
等の問題解決手段や可能性があります。
施工会社・下請け会社としては、明確な工事計画書や条件の提示は、請負うか否かの重要な判断基準となります。今後もこのような動きが加速し、元請、下請等の隔たり無く情報の可視化が図れることで、業界が活性化できれば良いと思います。
建設建築工事の場合、一社のみで完結することは難しく、住宅メーカー等の工事を例に挙げても、複数の職種の業者が日単位で入れ替わり、職人の技術や天候、連携不足により工期が遅れることもしばしばあります。予め設計段階から施工業者を交えての交渉が出来れば、現場での人材ミスマッチも減少し、完璧とは言わないまでも、進捗予測を行い管理することにも繋がると思います。
業界的に、縦割りでの命令・采配が強くなる傾向があるので、元請け等の仕事を振る側の配慮や行動力が重要になってきます。そして、下請け側も共有することの意味や価値を言葉で伝え、理解してもらう努力が必要です。
私も何度か経験がありますが、知り合い(あまり取引回数のない、若しくは取引が初めて)に施工をお願いした際に、求めていた職人の技術や経験が満たされていないミスマッチがありました。それは事前に設計段階からの情報を共有できれば、防ぐことができたこともあります。お互いの技術や工事計画の妥当性、人材の状況等を正確に交換することが、クレームを減らし、その後の工事や関係性の継続に繋がっていくと思います。
今回で今年のコラムは最後になりますが、請負市場をご利用頂いている皆様には心より感謝申し上げます。来年も人材不足の問題を軸として、職場環境や人事制度等を通じて職人や社員に楽しく仕事をしてもらうための方策について検討していきます。
今後も宜しくお願い申し上げます。
-------------------------------------------
Bon declic株式会社
代表取締役 岡 竜也
mail:transnationalholdings123@gmail.com