労災保険
2017/01/10
必読!建築・建設業界でより優秀な人材を確保するためのポイント
今回は人材不足対策に関連して、優秀な人材を募集し確保するための方策について考えてみたいと思います。
少し日本の人口の話をすると、以前までは40歳以上と以下の数が半々でしたが、急速な高齢化と、少子化(人口維持のためには合計特殊出生率2.07ですが、現在は1.45程度で、日本の地域で見ると西高東低の関係があります。)の改善が難しいことから、40歳以上が6割程度まで増加しています。今後も益々その傾向は進み、新しく若い人材の母体自体の現象は避けられず、技術を持った職人の高齢化と退職で不足を補う対策が急務となっています。
将来に向けて技術を承継し、教育していくためには、優秀な人材を確保し教育することが大切ですが、就職業界では流動性の高まりと人材不足から売手市場であり、より企業ブランドや好条件・高待遇を求めるため、特に中小企業や地方の零細企業には人材が集まりにくくなっています。
集まりにくい理由として、都市部の賃金が高いこと、都市部には優秀な人材や先進的な企業・技術・情報が集まりやすい、将来への成長の可能性が高いことがあります。そして建設建築業界は地方の地場である程に親和性が高い産業のため、雇用も地方に生まれやすい傾向があります。つまり従来の価値観に基づいた競争力が低いことがあります。
しかし近年は若者を中心に、ワークライフバランスを重視し、金銭の多寡だけではなく、やりがいや余暇の活用に適した地方への移住も話題となり、四国や瀬戸内、山陰地方は移住の成功事例としても取り上げられることが多くなりました。それでは、魅力的な人材の興味を喚起し、定着させ教育していくためには、企業としてどんなことに取り組めばよいか検討してみます。
・企業が求める人材の能力・ポジションを明確に提示する。
(抽象的な現場監督や大工等の表現ではなく、年齢30から40歳、経験10年以上、 宮大工、・・・の監督管理経験何年、年収400万円、福利厚生の内容、処遇等の説 明)
・働く場や、社内の人材の詳細な情報の提供
(社風や具体的な取り組み、価値観や考え方、仕事の進め方、自社の強みと弱みや問
題点等)
・求職者と蜜に話し合いを行い、お互いの価値観と一致・納得するまで行う。
(特に給与面等、入社してからのギャップがあると早期退職の原因となる)
・社内や現場等含め、出来るだけ体験してもらう。
(インターンや現場体験を行う)
○人材募集の方法
・既存の職人からの紹介
(縁故は恣意的な人事を助長してしまう。素性と人間性がわかる程度が最も良い。)
・求人サイト
(デメリット:無料も増えているが、基本掲載料がかかる。
メリット:全国に広く募集できる。掲載が簡単。)
・地域の大学・高等学校等
(メリット:評判や技能レベルが判りやすい言語や文化、価値観等も似ており、馴染
みやすい)
・就職説明会
(メリット:その地域で就職したい人を見つけられる
デメリット:時間の制限と共に人数に限りがある、費用がかかる。)
・地域の経営者協会、公益団体の主催するセミナー
(メリット:その地域で就職したい人を見つけられる
デメリット:協会に入会しないといけない、掲載料がかかる)
・ハローワーク
(メリット:比較的安い費用で広く募集できる
デメリット:スキルや経験の低い人が多い)
・マッチングサイト
(デメリット:紹介料が年収の何割等で高い
メリット:適材を獲得できる)
・その他 インターンによる体験、イベント、SNS等のコミュニティ、他社からのヘッド
ハント等
求人の方法は増えていますが、的確な方法を選択することが難しくもなっています。
まずは、どんな人材をいつまでに求めていて、どれくらいの費用が出せるのかを固める事が大切です。面談の際も、良いことばかりを伝えてしまう傾向にありますが、悪い面も正直に伝え、そこに対してどういった取り組みをしているのかを理解してもらうことが、ミスマッチ解消法の一つであると思います。求人サイトは宣伝広告の場でもありますが、一番は求めている人材を惹きつける道具です。
面接等では本当の人間性や相性は分かりづらいですが、お互いが本音と価値観を共有し、理解しようとする姿勢がまずは大切であると思います。
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Bon declic株式会社
代表取締役 岡 竜也
mail:transnationalholdings123@gmail.com