労災保険
2017/04/02
一人親方や職人さんと現場でのコミュニケーションを円滑にするには
今回は、教育指導方法について取り上げたいと思います。
教育方法も「ティーチング(教える)からファッシリテーション(促進)」へシフトしています。これは必ずシフトしなければいけないというものではなく「一つの策として」です。
一方的に知識を教えるという体制から、対社員、社員同士で話し合うという方法により、お互いの意見やアイデアを引き出しやすい状況を設定することが目的です。
当然、知識を教えるということは大前提として必要ですが、ただ「伝える」だけではなく、「伝わる」ようにその都度、相手の理解度や疑問点を確認・解決しながら進めることで、効率的に興味喚起し、「伝わる」教育に近づくことが出来ると思います。
ファッシリテーターというのは、促進者を意味する言葉で、互いの意見を活発化するために意見を出しやすく誘導する人のことです。
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ファシリテーターの姿勢・態度
当事者と「共にある」という姿勢
当事者に対して援助的であること
状況への感受性が豊かであること
1人で先走らないこと
失敗を恐れないこと
ファシリテーターの役割
その会全体の運営・管理の責任者
グループ経過の観察者であること
グループ経過の援助者であること
スケジュールを管理する
講義および実習のインストラクター
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上記のような姿勢や役割が特徴としてあります。
一方的に教えるだけでなく、教授している内容に関しての質問や意見の洗い出し、社員の本音を引き出すことで、会社組織や職人間でのコミュニケーションを活発にすることができます。
アドラーという著名な心理学者の言葉に、「人を育てるには、上から評価して褒めるのではなく、横から勇気づけることが有効」というのがあります。
今回の件の場合、一方的に上から「教える」のではなく、横から学ぶことを「促進する」というスタンスで行うことが大切だということです。
意見を言う、聞くという立場だけではなく、中間管理職や職人同士の間に入って調整や采配する立場にある方は、ファッシリテーター(促進者)としての知識や経験を積むことで、人と人とを繋ぐ重要な架け橋になることが出来ると思います。
少人数でも良いので、ワークショップのように気軽な形で実践してみましょう!!